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[五年前のカメラ] 入門機の決定版EOS60D

このページを見ているあなたは、少なからずこのカメラに興味を抱いているはずだろう。 まず初めにお伝えしておきたいことは、このカメラは既に「5年前のカメラ」だということと、プロユース向きのカメラでは無いということだ。 あくまでも、エントリーモデルに過ぎない。 では一体、このカメラの今になっても薄れることの無い魅力とは何なのか? ひとつひとつ一所有者の私が解説していこう。

バリアングル液晶モニター

まず一つ目は、バリアングル液晶を搭載し、今ではYouTuberなどでお馴染みになった「自撮り撮影」が容易に行えるということだ。
今でこそ、バリアングル液晶を搭載したDSLRは増えたが、それはこの機種が先駆けになって起こったブームといっても過言では無い。 また、自撮り撮影で無くとも高所撮影時に、モニターを下に傾ける事で困難な環境下でも外部モニターいらずでモニタリングしやすいというメリットもある。

そして二つ目はAPS-Cサイズの撮像素子を搭載していること。
どの一眼レフカメラにも、光を集める撮像素子というものが組み込まれている。 とても簡単に言えば、この撮像素子が大きければ大きい程、広角を捉えることができ、画質が良くなると考えてもらっていい。 このAPS-Cサイズというのはフルサイズの次に大きい代表的な規格であり、今では多くのDSLRやミラーレスに普及しているサイズなので十分なボケ感や解像感を得ることが出来る。

三つ目は、Canon EFレンズが使用可能ということ。
まずこのカメラを買ったらオススメしたいレンズは50mm F1.8 のCanon純正の単焦点レンズ。 このレンズ、一万以下で購入可能なのだが、映る映像は半端無く綺麗。 間違いなくお値段以上のレンズなので買って間違いはないだろう。 また、単焦点はズームが出来ない分、慎重に被写体との距離感を測る必要がある。 初心者にとってはいい練習になり、腕試しにもなるだろう。 また、紹介したレンズ以外にもEFレンズは業界の中で一二を争う市場を抱えているのでレンズ選びに困ることは無いだろう。

ざっとこの三つが今でも衰えることのない魅力なのだが、初めにお伝えしたとおり、あくまでも「5年前のカメラ」 時代の変遷によって生じたこのカメラの悪い部分も解説していこう。

まず一つ目は、「リアルタイムAF非対応」
今でこそ撮影中、被写体に自動でフォーカスを合わせてくれる機能は当たり前になりつつあるが、5年前ではまだまだそれは先進的な機能の一つであり、エントリーモデルである60Dには勿論、非搭載。 動体撮影する方にはお勧め出来ない。

二つ目は、フルHD60p非対応&クリーンHDMI出力不可 YouTubeがフルHD60p動画投稿が可能になったことは記憶に新しいが、このカメラでは残念ながらフルHD30pまでしか撮影することができない。 また、クリーンHDMI出力も非搭載(70Dも同様)なので、自動でMOVに圧縮されてしまい、本来の画質を取り戻すことはできない。

愛しい瞬間にタッチしよう

三つ目は、「重量」 自分は重くてゴツいカメラが良いんだ!ミラーレスなんて邪道なんや!という人以外にはこのカメラをオススメ出来ない。
勿論、60Dが特別重いカメラという訳ではないのだが、最近では小さい上に軽く、高画質を実現したハイエンドミラーレスが続々と発売されているので、60Dと比較してしまうと、どうしてもミラーレスの方が良く映ってしまう。 例えば、昨年夏に発売されたSONYのα5100というコンパクトで軽いミラーレスカメラは、エントリーモデルながら60Dと同様にAPS-Cセンサーを搭載し、リアルタイムAFにも対応、クリーンHDMI出力も搭載、そして実売価格は6万円以下(ボディ)と、完全に60Dを圧倒してしまっている。 正直、勝ち目はほぼ無いといっていいだろう。 しかし考えて欲しい、あくまでも「五年前」のカメラだと考えれば、十分過ぎる性能ではないか?と。 SONYの最新技術を集約したミラーレスカメラと未だ対等に比較可能な時点で、この60Dというカメラが五年前に起こした「衝撃」が、少しでも読者に伝わったのであれば幸いだ。

(執筆 : 上里正樹)
上里正樹(うえさと まさき) 映像クリエイター
企業のVPや数々のミュージックビデオを手掛け、近年は主にWeb広告動画を幅広く制作している。
YouTuberとしての側面も持ち、携わるチャンネルの登録者は10万人を超える。
YouTubeなどを活用した個人動画メディアの活用方法などについても、ストリートアカデミー等で講演活動をしている。
Twitter @MSK_1213

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